神保町サロン(物語から解放される時代を生きる)

神保町を中心に活動やアートを指向する集団です。

神保町サロンの概要 (毎週水曜日 ランチ&カフェ 11:30~14:30頃まで開催 出入り自由)

神保町サロンは毎週水曜日に神保町で哲学・政治・経済、生き方などについて語る会をやっております。

参加者に共通している認識としては、帝国主義、近代科学史観、資本主義を前提とした「搾取・拡大・成長」の限界です。


議論の出発点にちょうど良いのは広井良典著の「 ポスト資本主義――科学・人間・社会の未来 (岩波新書)」です。

 

 

簡単にまとめます。
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近代科学と資本主義という二者は、限りない「拡大・成長」の追求という点において共通していて、両輪の関係にある。しかし、地球資源の有限性や人間社会の格差拡大といった問題点がある限り、その方向性には限界がある。

では、成長・拡大から成熟した社会・定常化する経済への移行期には人々はどうあるべきなのか。

どうすれば幸福を維持できるのか。そもそも幸福とは何か。 資本主義が変化すればよいのか、社会主義を形を変えて復活させればよいのか、エコロジーとは何か 欺瞞はないのか。

あらしい価値観が創出されるとしたら、どういったところから創発が起きるのか。
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レギュラーで参加しているメンバー、今まで参加された方たちは下記のような考え方を持っています。


実体経済と金融経済の乖離を見ればデフォルト経済がおこるだろう。経済だけを頼りに生きていたのでは、仕事や家族を維持できず孤独に陥ることもあるだろう。新しい繋がり、友人が社会保障になる時期が来るんじゃないか。また、デフォルト経済は人間の本来の姿をあらわにするため、新しい価値を生み出され、経済格差を埋めるチャンスでもある。

 

▼いままでは人の不完全性を宗教や思想、哲学などのイデオロギーが曖昧に引き受けてきた。しかし、これからは人工知能学や行動経済学など、バイアスを排除する科学がそれらを引き受けるフラットな時代になっていくだろうと思う。

 

▼テクノロジーとデータの活用によってまずはシェアリングエコノミーが進むと思う。経済だけに頼るのはリスクが大きいが、経済は人間の身体を維持するためのインフラや食料などを含む交換に大きな役割を果たしている。大きな経済圏ばかりが注目されていた時代は終わり、個人が中規模や小規模の経済圏にいくつも所属する時代になるのではないか


▼自由意志や人権は社会システムを維持するための一つの抽象概念でフィクションである。せっかくフィクションなのであれば、フィクションを作り上げるベースになるところをもっと掘り下げて本質的な物語を作ってみたらどうだろうか。国民国家を維持するために作られたような人工的な概念からは一回距離を置くことで、自分を束縛していた言語から解放され、身体と精神をしっかりと分離できるようになる。ここで、ハンナアーレントの「労働、活動、仕事」を思い出してみたい。これらを僕なりに現代的に解釈すると、「労働=身体維持のために必要な経済活動 活動=人生を遊ぶということ 仕事=活動から得た法則や楽しみを拡大修練していって、アートにしていく」とできないだろうかと提案したい。政治や経済は手段であると割り切ると生物としての楽しさを教授するためには脳梁的、つまり色彩、匂い、音などのアート的な感覚が磨かれずに残っていることに気づく。読み書きそろばん能力が人間っぽさというイメージを築いた時期があったかもしれないが、これらはシステムエンジニアリングの発達によって機械に任せる時代が来る。もちろんシステムエンジニアリングの中にも遊びもアートもあるだろう。脳梁的なことを言葉(フィクション)にするならば空観・中観・仮観、唯識阿頼耶識などの仏教的な概念、フロイトの意識、下意識、無意識、エス、自我、超自我などが当てはまる。フィクションとバイオロジカルの間を行き来する能力、これらを磨いていくサロンが必要なのではないだろうかと思う。


参加要項
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誰でも参加オッケーです。

開催時間は毎週水曜日の11:30~14:30頃までです。

参加費は1000円(会の運営費に充てています)と昼食代 + 喫茶代の実費です。

神保町はおいしいランチのお店が多く、カレー、洋食、老舗の天ぷら、和食、個室で中華など豊富です。ほとんどが1000円以下で召し上がれます。レギュラーメンバーには神保町の出版者出身の人間が何人かいて、ランチのお店選びは任せてください。

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参加希望の方はこちらのフェイスブックページからメッセージください。

 

担当:石塚